【100店舗の飲食店にアンケート】消費税増税に向けて、対策と注意点。

消費税_03

 

飲食店の皆様、消費税増税対策はお済みですか?
 
消費税増税に関しまして1回目(2014年4月1日)の増税が変更前5%→変更後8%、2回目(2015年10月1日予定)の増税が変更前8%→変更後10%となっております。
 
来る4月の消費税増税につきまして、飲食店経営者100名にアンケート調査を実施し、その調査結果を元に「対策と注意点」をまとめましたのでご参考にして下さい。
 
 

増税に対する飲食店意識調査(飲食店経営者100名にレポート)

 
先日ご紹介させて頂いた「飲食店増税後どうする?」を簡単に振り返ってみたいと思います。
 
2月時点で100店舗の飲食店経営者に意識調査を行った所以下の様な結果になりました。
 
1.増税分、価格を上げる
2.価格は据え置き
3.まだ決めていない
 
消費税結果
 
まだ決めていないという理由の中には、「まだ年末の忙しさを超えたばかりで4月のことまで考えられていない」という意見が多くあり、また「どうしたらいいかよく分からない。周りが動き始めたら様子をみて合わせる」という考えの経営者が多くみられました。
 
特に2〜4店舗規模の飲食企業では大手企業の動向をみながら対策を決定するという意見が多い。
 
個人経営している飲食店に関しては、消費税対策の一つとして定番メニューのみ税抜き価格で表示したメニューを作り、季節限定メニューや期間限定メニューはブラックボードに増税後に合わせた価格を書き、いつからでも対応出来るように&経費削減に努めている店舗もありました。
 
予想では「まだ未決定」の8割が、増税分値上げに推移するものと考えております。
では飲食業界を牽引する大手企業はどのような対応をしているのでしょうか?
 
 

大手はどう対応するの?

 
業種・ターゲットが違うといえど、参考にしておきたいのが大手企業の対応です。
今回は「コカ・コーラ」、「すき家」、「サイゼリヤ」を例にあげさせて頂きます。
 
 

コカ・コーラ、自販機での販売を130円に増税

スクリーンショット 2014-03-17 20.33.01出典:日本コカ・コーラ株式会社公式ホームページ
 
飲料メーカー大手のコカ・コーラは4月1日の消費税増税(5%→8%)のタイミングで、ミネラルウォーターなどの一部商品を除き、自動販売機での10円値上げを決めております。
 
飲食店ではありませんが、飲料業界の重鎮コカ・コーラが値上げを発表したことで、他社飲料メーカーも追随することが予想されます。
 
 

サイゼリヤ、主要メニュー価格据え置き

スクリーンショット 2014-03-17 20.39.45出典:サイゼリヤ公式ホームページ
 
ファミリーレストラン大手の「サイゼリヤ」は消費税増税後も主要メニューの増税価格を据え置く方針を決めております。
 
増税後の収益減はコスト削減で対応するとのこと。
ここで注目いただきたいのが、看板商品の「ミラノ風ドリア」299円、を中心に500円以下のメニューを「値上げできない」という点にあります。
 
飲食業界の方であればご存知だと思いますが、「500円(税込み)」と「500円(外税)」では、消費者の購買率が全く違います。
 
「・消費税増税への対応」で後述しますが、ワンコインや1000円以下などのキャッチフレーズで価格訴求している飲食店様は「増税分値上げ」という選択肢は難しいと思われます。
 
 

大手牛丼チェーン「すき家」、消費増税に対し「値下げ」で集客を狙う

スクリーンショット 2014-03-17 20.41.26出典:すき家公式ホームページ
 
「すき家」を運営するゼンショーホールディングスは、消費税増税に対して、牛丼並盛りの価格を10円下げて270円で販売することを発表しております。
 
「すき家」としては、「増税に対して値下げ」というキャッチーな戦略で更なる集客を狙い、現在好調の「牛すき鍋定食」(580円)等で利益確保を狙う方針でしょう。
 
ピンチをチャンスに変えてしまおう!というゼンショーホールディングスの判断には驚かされますが、これに対して飲食業界でも賛否両論あります。
 
もし、他のメニューでの利益確保が失敗したとしても、「牛丼並盛りの値上げ」は世間が許さないでしょう。信用を落とすことになってしまいますからね。
 
一般の飲食店さんにはあまりオススメできない施策です。もし実施するのであれば、集客するメニュー、利益を確保するメニューを差別化し、値下げをすることで集客できる人数、それに付随して利益を確保するメニューの販売量、等の収益計画を綿密に創りあげなければなりません。
 

気を付けるべきこと(一問一答)

キュー_03
 
今回の増税に関して、飲食店さんよりよく頂く質問に一問一答でお応えします。
 

3月末に仕入れた食材を、4月に料理として提供した場合、消費税はどうなりますか?

 
A.3月の仕入れに関しては5%になり、4月の販売に関しては8%になります。
 
仕入れや販売に関して「その取引がおこなわれたのが3月31日以前か4月1日以降か」で判断して下さい。
 
 

料理の一部を通販で販売しているんだけど、3月中に注文を受けて、4月1日に発送する場合、お客さんにもらう消費税は?

 
A.8%
 
基本的には「商品の引き渡し日が3月31日以前か、4月1日以降か」で決まってきます。上記の場合ですと3月中に注文を受けていますが、発送が4月1日(納品が4月1日以降)ですので。新税率の8%が適応されます。
 
 

3月中に予約を頂いたコースメニューを4月に提供する場合の消費税は?

 
A.8%
 
3月中に予約を受けても、商品を提供した日にちが4月1日以降であれば、新しい消費税(8%)が適応されます。クレームにならないように、予約をもらった時点でお客様に説明することをおすすめします。
 

3月28の23:00から並んでもらって、お支払いが24:00を回ってしまった場合は?

 
A.店舗による。
 
新しい税率が適応されるのは、”2014年4月1日の0時”となっております。
 
但し、一日の売上の計上を、店舗の開店〜閉店までとしており、なおかつ12時を過ぎて営業している場合は、5%の税率を適応させることができます。コチラも上記同様、「しっかりとした事前準備」が必要になってきます。
 
 

消費税増税に対して、「増税分値引き」とか「8%引き」という表記は問題ないの?

 
A.「1,消費税はいただきません。2,消費税8%還元セール 3,増税分値下げ」はNG。「1,春の生活応援セール 2, 3%値下げ 3,8%還元セール」はOK!
 

財務省が公表した、価格表示方法のガイドライン(「総額表示義務に関する特例の適用を受けるために必要となる誤認防止措置に関する考え方」)によれば、消費税分を値引きする表示は禁止されております。
 
一方で、消費税との関連がはっきりしない「春の生活応援セール」「3%値下げ」「3%還元」「8%還元セール」は容認されています。
出典:http://www.cao.go.jp/tenkataisaku/pdf/gl3.pdf
 
 

価格を変更をする場合、必要になってくることは?

 
A.メニューブック、店内表示(札など)、チラシ、ポスター、店外看板、ホームページ、グルメサイト(食べログ、ぐるなび、ホットペッパー等)、WEBメディア等
 
価格変更を考えている飲食店が”頭を悩ませる”のがメニューブックを始めとする販促物の変更。
 
特に2店舗以上を運営している飲食店さんにとっては大きな痛手になってしまいます。2015年10月1日には、税率10%への変更が予定されているので、そこも念頭において熟考の上判断してもらいたいと思います。
 
 

消費税増税への対応

 
対応としては基本的に「外税への変更、増税分値上げ、価格据え置き」があります。
それぞれの特色と、おすすめの対応策をご案内します。
 

1,「外税への変更」

 
外税への変更は、懸命な判断と言えます。
 
特に「価格訴求」をしていなく、高単価なメニューを提供している飲食店さんは、外税への変更がベストでしょう。
高級志向のお客様は「3%の増税」に対し、あまり過敏に反応しない。という声を飲食店さんより多く聞いております。
 
また、2015年10月1日に税率が10%に変更された場合も対応し易いというのが、おすすめする理由の1つとしてあります。
 
 

2,「増税分値上げ」

 
当社の統計によると、6割強の飲食店が「増税分値上げ」を実施する見込みです。
 
飲食店に限らず、日本社会全体で「増税分値上げ」の風潮が強いので、「増税分値上げしたから、お客さんがこなくなってしまった」などの心配はないでしょう。
 
ただ、闇雲に全商品をあげるのではなく、利益率を再度見直し、利益率が高いものは価格を据え置きにするなどの対応をおすすめします。
 
尚、価格を2回変えるのは難しいので、2015年の税率10%に合わせて、高めに価格を設定する飲食店さんも多いようです。
 
 

3,「価格据え置き・量を減らす」

 
弊社としてはあまりおすすめはしておりません。
 
「すき家」のように、増税に対して”価格を上げずに逆に下げる”という芸当は難しいですが、「うちは価格をあげません!」「お客様の為に上げずにがんばります!」などの店舗キャンペーンを打てば、少なからず反響はあると思います。
 
がしかし、よほど広告などを出さなければ、見込める集客数は知れているでしょう。
 
また、「ワンコインや1000円以下」で価格訴求している飲食店さんからは「価格を変えられない」という声が多くあります。なぜなら500円以下(税込)で提供していたものを515円に変えてしまうと購買率が一気に落ちるからです。
 
価格の据え置きを検討している飲食店さんは、「お酒や食事の量を減らす」などの対応を考えている方が多いようです。
 
勿論仕入れにも新税率が適応されますので、利益率が落ちてしまう覚悟と、2015年10月1日の税率10%への変更も念頭にかなければなりません。
 
価格の据え置きを検討されている飲食店さんには、「増税分値上げ」か「外税への変更」を再度検討してみても良いかもしれません。
 
 

まとめ

 
消費税増税への対応は、業種・ターゲットなどの様々な外的要因でかわってきます。
 
しかし、1つ共通して言えることは「飲食店を経営する上で、今後の行く末を左右する大きな判断」になるということです。
 
増税分引き上げ・外税に変えるのであれば、メニューを始めとする販促物を総入れ替えしなくてはなりません。
 
価格を据え置きにして増税分を自社負担にするのであれば、利益率は下がり、収益体制の見直しを余儀なくされます。
 
どちらにせよ、飲食店様には今回の増税が1つの「大きな山場」になることは間違いありません。
 
消費税増税に対する経営判断を下すうえで、今回の記事が少しでも皆様のお役に立てればと考えております。
 
 
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